「嫌いじゃないけど、」
僕が握る透明な傘の下で
句点で終わらない君の声が
濡れた地面に転げ落ちた
「私のためだけに
傘を持つあなたは好きじゃない。」
句点で終わる君の声が
止まらない雨に溶けた
いつからか
君のためにしていたことが
君に好かれる僕を
守るためになっていた
気付いた時にはもう遅くて
「私に花を買うあなたより
自分のことばかり言う
あなたが好きだった。」
降りしきる雨に
消されてしまいそうな君の声に
僕は「ごめん。」と返してしまった
いつからか
嫌われたくなくてしていたことが
好きでいてもらえなくなる
理由になった
気付いた時にはもう遅くて
まっすぐに好きでいればよかった
君のためにしていたことが
君に好かれる僕を
守るためになっていた
気付いた時にはもう遅くて
嫌われたくなくてしていたことが
好きでいてもらえなくなる
理由になった
気付いた時にはもう遅くて
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